郡山(20150411)
わたしの生家は神奈川県で、母の実家は宮城県にあった。
そのため、長期休暇の帰省に伴い、東北新幹線に何度も乗った。
小学生低学年くらいの頃、アナウンスから聞こえる「こおりやま」という言葉に、氷に覆われた山を思い浮かべ、さすが東北だと思った。
その後、中学生くらいの頃、郡山ってどう見ても「ぐんざん」では?と思ったり、高校生になったらそもそも帰省についていかなくなったり、大学で宮城県に引っ越してからは神奈川県への帰省の際に確かに新幹線に何度となく乗ったが、寝ているか、もはや何も思わないかだった。
郡山に関することは、あとは、昔の知り合いの弟が郡山にある日大理工学部に行っていたらしいだとか、昔の先輩がやたら郡山市にライバル意識を持っていたとか、後輩がその郡山市にある高校に通っていたとか、郡山が東北のシカゴと呼ばれているだとか、その程度である。
そんな、聞きはするが特に縁の無かった郡山に特に用は無いが行くことにした。
福島駅からはWきっぷを使うと二枚で1,440円である。
ただし、福島-仙台間のWきっぷが1,540円という感動にくらべると、1,440円というのは若干高いか妥当かという程度に思える。
ちなみに、今福島県は、ふくしまデスティネーションキャンペーンというのをやっている。destinationという単語は、目的、目的地、などという意味らしい。よくわからないが、とりあえず観光が推進されているような気がする。
福島駅の改札を通った真っ正面にももりんがいた。
ももりんというのは福島市のキャラクターである。
福島駅周辺のいたるところにももりんのイラストが存在するが、その特徴は、なんといっても、ポージングのバリエーションは豊かな割に、常に無表情であることだ。
正直あまりに無表情で少し怖い。
それはそうととりあえず、本当に特に用は無いので、PCで作業しながら、適宜窓の外の景色と地図で今どのあたりを走っているかを確認しつつ郡山まで行った。
途中、空は広く、遠くに山が見えていて、綺麗な光景はあったが、そこまで心動かされるものは無かった。
福島駅から郡山駅までは鈍行で47分で到着する。
作業しながらだとあっという間に終点という印象だ。
なんか広い。
こう、やたら道路やデッキが広いし、大きな建物が多く、向こう側に行きたいのにどう行くのが適切なのかわからない感じである。あまり詳しくないし記憶も定かでないが、新宿駅や横浜駅に似ている気がする。大きな駅にします!という雰囲気が溢れている。
また電車に乗って、猪苗代湖(しかし券売機上の路線図から猪苗代湖畔駅がテープで消されている)もしくはあぶくま洞にでも行こうかと思ったが、この時点で15時30分くらいだったので、またの機会にしようと思い、近くにあるはずの安積国造神社に行くことにした。
こっちにあるはずだと、道路沿いにずっと歩いていく。
こんなところにあるのかと不安になってきたところで、脇に鳥居を発見した。
思ったよりも規模が小さい。
しかも、境内に幼稚園があった。風変わりな神社である。
特に混んではいない。ときどき人が来る。
ちなみに、本当の入り口はわたしが入った方ではなかったようで、近くにもう少し大きい入り口があり、手水場もそっちにあった。
参拝後お守りを買った。
安積艮斎の像があった。安積艮斎というのは、江戸時代に活躍した学者である。
前の前の知事(佐藤栄佐久)の講演集に詳しく述べられていたが、詳細は割愛する。
近くに記念館があるようだったが、どこだかわからず(ガラケーなのでうまく調べられない)、閉館は16時と、その時点であと15分しかなかったため行かなかった。
後で調べると、なんと記念館は神社の境内にあった。
具体的には、おそらくこの像の後ろに見えている建物である。
なんということだ。
帰りに和菓子屋を見つけたので行ってみた。
試食が充実していたので、とりあえず色々味見して、三つ程菓子を買った。
すると、薄皮饅頭(写真中央)も付けてくれた。
渡される時に何か言われたがよく聞こえず、とりあえず「はい、ありがとうございます」とこたえておいたが、これだったのかと袋を開けてみて焦った。
もう少しちゃんと礼を言うべきだった。
味も良かった。和菓子は好きなので機会があればまた購入したい。
写真ではよくわからないが、向かい側のホームの、小野新町駅行きの電車がリカちゃんラッピングされていた。
これもデスティネーション?と思い調べると、小野町にはリカちゃんキャッスルなる建物があるらしい。なんでそんなものがあるのかまでは調べる気が起こらなかったが、色々なものがあるなぁと感じた。
知らないところへ行くのはなかなか面白い。
次はもう少し下調べしてから、足を伸ばしていきたい。